日本から最も近いヨーロッパ “ウラジオストク” について

ウラジオストクってどんなところ?

ウラジオストク(英:Vladivostok/露:Владивосток)はロシアの極東に位置する都市で、古くからロシアの極東地域の重要拠点として栄えてきました。今年(2020年)からは日本の航空会社(JAL ,ANA)が直行便を就航させ、2〜3時間程度で行けるということもあり、最近は注目を浴びています。
ウラジオストクへのアクセスや、旅行時の注意点を紹介いたします。

ウラジオストクへの行き方

ウラジオストクへ就航している航空会社

ウラジオストクへは東京(成田)・大阪(関西)から直行便が就航しているので、ここ数年で非常にアクセスしやすい都市になりましたが、ほとんどの航空会社は運航曜日が限定されているのでスケジュールを作成するにあたっては注意が必要です。

  • JAL(日本航空)
  • ANA(全日本空輸)
  • S7航空(この上にある画像の緑色の機体が特徴の航空会社)
  • オーロラ航空
  • アエロフロート・ロシア航空(自社では運航せず他の航空会社とコードシェアしています)

ちなみに、日本の航空会社とロシアの航空会社では運航時間帯も異なり、日本から現地に行くには日本の航空会社の方が滞在時間を長く取ることができます。

所要時間はどれくらい?

2020年3月から新規就航のANA(全日空)のダイヤでは、往路2時間20分/復路2時間15分であることがわかります。
参考までに、国内線の東京(羽田)/福岡が所要時間2時間10〜20分程度ですので、国内旅行感覚で行ける近場の旅行先に挙げられます。

東京(成田)10:10発/ウラジオストク13:30着
ウラジオストク14:35発/東京(成田)15:50着

※ウラジオストクと日本標準時では1時間の時差があるので、日本の午前11時がウラジオストクの正午です。

空港から市内へのアクセス

ウラジオストクの空港は新しくて綺麗!

ウラジオストク空港からウラジオストク市内までは50km程度離れており、複数の交通手段があります。空港から市内へのアクセスは、お世辞にも他の都市ほど良いとは言えないので注意が必要です。

  • 列車(エアポートエクスプレス) *終電早い!本数少ない!
  • ミニバス *終バス早い!本数少ない!
  • タクシー *ボッタクリ注意!カウンターでチケット購入がお勧め!

ウラジオストク空港のタクシーカウンターで購入するタクシーチケット

夕刻(目安として16:00以降)に到着する便の場合、入国税関審査を終了して市内への移動を開始する段階では列車とミニバスの運転は終了していることが多く、その場合はタクシー(2,000ルーブル=約3,200円)での移動となります。
客引きが声をかけてくるタクシーに乗るとぼったくられるので、タクシーチケットカウンターで行き先を告げて料金を支払い、チケットを購入します(カード利用もOK!)。
ホテルの予約確認書などにホテルの住所記載がありますので、それを見せると料金を計算してくれます。

日中の到着で時間が合えば列車で市内を目指すのも良いかもしれません。
1日5往復と運転本数が非常に少ないのですが、料金も300ルーブル程度(500円くらい)とお安く、空港を出てしばらく走るとシベリア鉄道の本線に合流するので、「シベリア鉄道プチ体験」を楽しむこともできます。

ウラジオストク空港と市内を結ぶアエロエクスプレス

ウラジオストクの治安について

ロシアというと「暗い」「怖い」などのイメージが付き纏いがちですが、旅行などでウラジオストク訪れるにあたりどのような点に注意したらよいでしょうか。

外務省渡航情報をチェック!

外務省の海外安全情報によりますと、2020年3月時点でロシア全土に「レベル1(十分注意)」が出ています。ロシア以外の「レベル1(十分注意)」で日本人がよく行く渡航先としては、インドネシア、カンボジア、インド、フィリピンなどが挙げられます。

ウラジオストクで多く発生している犯罪

一般的な対日感情は良好なので、反日的な理由で日本人を狙った犯罪を心配する必要はありません。一方で、ウラジオストクを含む沿海州地域で発生する犯罪のうち30%程度はウラジオストクで発生しているので、街歩きにあたっては注意が必要ですが、そのほとんどは「窃盗」などです。

ウラジオストクを歩く時の注意点

夜間の一人歩きに気をつける

日中と夜間では人通りも雰囲気も全く異なります。
日中は人通りが多い「アドミラーラ・フォーキナー通り(噴水通り)」や「金角湾」を望むことができる「鷲巣展望台」などは夜間は一気に人が少なくなります。夜間にこれらの場所を訪れる場合は現地ガイドをつけたり、複数人で行くなど、十分に注意して出かけましょう。
ウラジオストクは重厚な建造物が多くあり、日中とライトアップされた夜では雰囲気が異なります。十分に注意することで夜間の外出も不可能ではありませんので、日中とは異なる雰囲気も満喫してください

夜のウラジオストク駅

窃盗や強盗に注意

ウラジオストクで発生する犯罪の多くが窃盗や強盗です。
市内には商業施設など人が集まる場所が多くありますので、貴重品の管理に留意する、荷物は目の届く範囲に置く、ファスナーなどで口が閉まるカバンを使う、肩掛けショルダーは車道側の掛けない、前に持ってくるなど自衛しましょう。
また、知らない人から勧められる飲み物などには睡眠薬が混入されている可能性がありますので、安易に口にすることはお勧めしません。

写真撮影に注意

ウラジオストクは1990年代まで外国人が立ち入ることさえできない重要な軍事拠点でした。今では開放こそされていますが、鉄道や空港、港の一部などは今でも重要な軍事施設として考えられています。
日本と同じ感覚でカメラを向けることによって思わぬトラブルに繋がることもありますので、写真撮影にあたっては注意しましょう。
一方で現地では日本に対する感情は良好なので、日本のカメラ(キヤノン、ニコンなど)を首から下げていると友好的に声を掛けてくれることもあります。

日本から最も近いヨーロッパへ行ってみよう!

電子ビザを利用することができ、ますます行きやすくなったウラジオストク。
2020年からは航空便も充実され、今後はさらに観光客が増えることが予想されます。
これまで日本人が多く行っていた近隣のアジア諸国とは異なる魅力にあふれているので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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ウラジオストク駅舎画像
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