ウラジオストクは「東洋のサンフランシスコ」と呼ばれるほど坂が多い街です。
市内の主なスポットはほとんど歩いて回れる程度の距離にあるので、観光としてはコンパクトな印象を受けます。しかし、交通機関を活用することでよりスムーズに、楽しく街歩きをすることができますので、今日はウラジオストクの交通機関と利用方法をご紹介します。
ウラジオストクの観光に必要な日数はどれくらい?
主要な観光スポットは2泊3日あれば網羅することができます。余裕を持たせたり、少し足を延ばしてウスリースクやナホトカまで行くのであれば3泊するとよいでしょう。
“日本から最も近いヨーロッパ”は、国内旅行と同じ日数(土日+休み1日)で行けてしまうくらい気軽な場所なのです。
以前はビザの都合でロシア専門の旅行会社を経由して手配する必要があったため、2泊3日でも10万円程度の旅行代金が必要でしたが、電子ビザを自分で申請し、航空券と宿泊手配を自分で行うことでその半分程度で済ませることができ流ようになりました(細かな部分ではパッケージツアーにあるような「旅程保証」や「特別補償」などなく、全て自己責任になりますが)。
注意点を挙げるとすれば、国内旅行並みの気軽な場所とはいえ、便数が多くないので行程を組むにあたっては運航の航空会社に注意する必要があります(アライアンスの関係で日本航空が所属するワンワールド系の方が日程を柔軟に組めます)。
ウラジオストクの市内交通
ウラジオストクには地下鉄が走っていません。公共交通機関を使用するとすれば、バス、タクシー、路面電車(場所が限られますが)が主な手段となります。
それぞれの利用方法を紹介したいと思います。
市内バス

ウラジオストクのバスについて
ウラジオストクの市内にはたくさんの路線バスが走っています。
日本でもよく見る形のバスだけでなく、トロリーバスも多く見かけます。
乗車方法は簡単で、バス停で乗りたいバスが来たら手を挙げてバスを停めます。
後扉から乗車し、前扉を使って降車します。
料金は市内一律28ルーブル(運賃が変わることもあるので、最新情報を確認してください)で、運賃箱のようなものはなく、降車時に運転手の横にあるトレイに運賃を置きます。ちなみに、お釣りもしっかりくれるのでご心配なく、と言いたいところですが、対応できるのはせいぜい50ルーブル札までですので、100ルーブル札以上の紙幣しかない場合はあらかじめ準備をしましょう。
バス路線について
初めて訪れる、しかも外国の都市でバスを利用するのはなかなかハードルが高いです。街中の書店や売店などでウラジオストクの市内バス路線図が販売されていますが、最も利用しやすいのはGoogle MAPでしょう。
Google MAPはウラジオストクの路線バス情報も対応していますので、時刻はあまりあてにならない(そもそも外国のバスに時刻表という概念を求めることが困難・・)ですが、系統番号はしっかり表示されるので、こちらを参考に乗るバスを探すとよいでしょう。

こちらがGoogle MAPでスヴェトランスカヤ通り(中央広場付近)からキタイスキー市場までの経路を検索した画面です。
バスの系統番号が出てきますので、その系統番号に該当するバス停を探して、バスを待ちましょう。
タクシー

ウラジオストクのタクシーについて
タクシーは行きたい場所まで連れて行ってくれるので、本当に便利です。
しかしながら、ウラジオストクの場合は以下の事情によりそう簡単に使うことはできません。
- 料金は交渉制(一部メーターで走ってくれる場合もあり)
- ボッタクリに遭遇する可能性大!
- 言葉はほとんど通じない(ロシア語堪能であれば気にしなくていいです)
流しのタクシーも市内にはなかなかいないので、ホテルで呼んでもらうか、駅や中央広場付近に客待ちしているタクシーを利用する必要があります。
配車アプリを使う
配車アプリといえば世界的には “Uber” が有名ですが、ウラジオストクではUberではなく “Gett” や “Yndex taxi” を利用します。
いずれも出発地と到着地を登録して車を呼ぶので、会話でのやりとりを最小限にとどめることができ、支払いはクレジットカードのオンライン決済が利用できます。
2つの配車アプリのうち、ロシアでのシェアは “Yndex taxi” の方が高いそうで、日本で事前設定をしていくこともできます(クレジットカード情報は現地入りしてからでないとできませんでした)。

“Yndex taxi” のアプリ操作画面です。出発地と目的地を入力するとルートが表示されます。
付近を走行する車両が候補として表示され、リアルタイムに接近状況を確認することができます。
ウラジオストク市電

ウラジオストク市電について
ウラジオストクの市内にはかつては10系統の路面電車が運行されていましたが、今では1系統(系統番号は6番)を残すのみとなりました。
市内中心部を走っているわけではないので、路面電車をメインの交通手段として利用することはないですが、キタイスキー市場付近を通っていますので、市場を訪れる際には是非乗ってみるといいかもしれません。
終点のサハリンスカヤ駅からは「クラシックカー博物館」が近いので、市場とセットで行くとよいでしょう。
路面電車は様々なデザインの車両が走っているので、見ているだけでも飽きません。
ウラジオストク市電の乗車方法
路面電車の停留所で電車を待ち、電車が来たら乗ります。
運賃は一律16ルーブルで、車内で巡回してくる係員に支払います(お釣りもくれますが、できれば50ルーブル札までにしましょう)。
運賃を支払うとレシートを渡されますが、時々支払済であることを係員が忘れて再度請求されることがあるので、なくさないように保管します。
ウラジオストクの市電を紹介した動画です。↓
交通機関を駆使してウラジオストクを楽しみましょう
繰り返しになりますが、ウラジオストクは主要スポットは歩いて回れるほどのコンパクトな街並みです。
しかしながら、少し離れた場所などは交通機関を使用することでより便利に、また郷愁たっぷりな路面電車やトロリーバスが走っていますので、これらを活用してウラジオストクをご満喫ください!